システムエンジニアが活躍できる業界「金融業界」

高品質なシステム作りが大切

大げさに聞こえるかもしれませんが、システムエンジニアが構築する金融システムが日本の経済を支えていると言っても過言ではありません。現在は現金よりもクレジットカードや電子マネーが広く使用されており、実際の紙幣よりもシステム上のデータとしてのお金の価値が高くなっています。金融系のシステムにもしエラーが出た場合は大変な事態になるでしょう。
例えば銀行の利用者がATMで1万円引き出そうとした時にシステムエラーで10万円引き出せてしまった場合、銀行の損失は大きくなり破たんする銀行が出て来るかもしれません。逆に利用者が10万円預け入れをした時に1万円の預け入れと判断された場合は、金融機関の信用は失われてしまい、日本経済が破綻してしまうかもしれません。金融システムのエラーがそのまま金融機関に損失を与え、日本経済を混乱させることにつながります。このような状況から金融業界で活躍するエンジニアには、不具合が生じにくい高品質なシステムの構築が求められています。

税法が変わるとシステムも変わる

税金などの法律が変わるたびに金融系システムも変更をする必要が生じます。例えば消費税が増税されるたびに、増税分を考慮したシステムへ改良をする必要があります。このような事態に備えるためにも、国の法改正などの情勢を普段から察知しておく必要があるでしょう。また反社会勢力への融資防止対策システムの構築やマネーロンダリング対策などもシステムエンジニアの仕事の一つになっています。このような仕事に携わるためにはコンピューターに関する知識に加えて、法律や社会についての広い知識が必要となるでしょう。また金融機関の規制改革が毎年のように行われており、その制度改正に対応したシステム作りも求められます。

信頼に応えるシステムを作ろう

国民のほとんどが金融機関を利用してお金のやりとりをしているのは、金融システムに対して信頼しているからです。預け入れたお金が問題なく預けられていて、引き出したい時にいつでも引き出せると信用しているからです。金融系のシステムエンジニアは、この国民の信頼に応える必要があります。仮に大手銀行の金融システムの構築を任された時は、大変なプレッシャーがあるでしょう。国民が当たり前だと思っているシステムを構築することは、実はとても大変なことだからです。そしてもしそれが達成できた時には、自分が作ったシステムをたくさんの人が利用することになり、達成感は他の業務に比べても大きなものになるでしょう。